interview
No.006
今回は昨年の12月「商人杯」でスタジオハンズの田中たい子さんと共に最優秀賞を獲得した「ヒロの果樹園」の田村さんの登場です。 とはいえ取材させていただいた季節は7月、高知は夏に向かって暑さをつのらせていく季節でした。 たくさんのつやつやブラックベリーが実った畑へ案内していただき、ブラックベリーをほおばらせていただきながらの楽しいインタビューとなりました。
No.006 || 話し手 : 田村博さん 「ヒロの果樹園」経営
聞き手: 片岡佐代
人のやっていないことをしたかったので
ブラックベリーを選びました。
ヒロの果樹園では6月から7月にかけて大粒のブラックベリーがつややかに実ります。
田村博さん ヒロの果樹園オーナー
父親がハウス栽培でストロベリーを作っていたんですが、自然のまま育てることのできるブラックベリーを選びました。
「知人の庭先」がきっかけです。
──このガーデンヒロはいつ頃から始められましたか?
本格的に始めたのは商人塾に通い始めてからですね。最初は家の前に一反くらいベリーを作ってたんですよ。今もあります。その家の近くでブルーベリーを主体的にやろうかなと思っています。ブラックベリーはここで2反5畝くらいあるんですよ。ここで十分です。始めてからはもう7年くらいになりますね。
──始められたきっかけは商人塾でブラックベリーを育てようと思ったからですか?
いや、知人の庭先に植えているのを見かけてからですね。「これは何ですか?」って私が聞いたら、苗屋さんを紹介してくれたんですよ。
あちらを見てもこちらを見てもブラックベリーがいっぱいです。
──果樹園を始める前は何かお仕事をされていたんですか?
会社勤めをしていたのですが、61歳で辞めました。
新たなチャレンジ!
──全然違う世界に飛び込まれたわけですね。
なので、仕事をしながら商人塾に通っていたんですよ。60歳を過ぎて、いつ辞めてもよかったので。
──農業の分野に入られたわけですが、この分野に入るにあたって農業や流通のお知り合いはいらっしゃったんですか?
元々家が農家で、梨を作っていました。だから私も会社勤めをしながら梨を作っていたんですよ。
──農業には親しみがあったんですね。流通のお知り合いはおられましたか?
いなかったですね。加工の方は去年高知県版のHACCPをいただきました。食品の方は入っていなかったので、県立大で食品衛生の勉強しています。
──ベリーの一番の魅力はなんでしょう。
昔父親がハウス栽培でストロベリーを作っていたんですよ。でもストロベリーだとハウスを建てないといけないでしょう? 大変だから。自然のまま育てたくて。
自然のままの畑で外国種、日本種の様々なブラックベリーが育っています。
──なぜベリーの中でもブラックベリーをお選びになったんですか?
人のやっていないことをしたかったんです。同じことをするのは嫌だったんです。(笑)
──このガーデンを始める前と後でどんなことが変わりましたか?
全国にベリーの仲間ができたんですよ、首都圏でベリー会議をやっています。でも大体みなさんブルーベリーを育ててらっしゃいますね。九州でブラックベリーを作っている方がいらっしゃって、実際に見に行ったんですがそのときに「ブラックベリーはリスクが高いのでやめました」と言われまして。(笑) ブラックベリーは日持ちがしないのでリスクが高いです。
──でも、ぜひ人と違うことを続けてやっていただきたいです。
だから、ブルーベリーも500円玉大のものを作ろうと思っています。
──ブルーベリーの500円玉サイズってみたことがないです!できたら拝見させてください。ところでブルーベリーが目にいいというのはよく聞きますが、ブラックベリーもいいんですか?
ブラックベリーもいいです。ベリー系はいいと聞いてます。ラズベリーは首都圏から北じゃないと育たないですね。南は雨が多いので育てるのは厳しいです。
──ブラックベリーの加工もなさっているということですが、今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?
ベリーをお菓子にできないかということで、商品開発をしているところです。
──農園でブラックベリー狩りは企画されませんか?
したいんですが、マムシがいるときがいるんですよ。この畑にはいないんですが、近くの畑にいたことがあるんですよ。もしものことがあるので。ぼちぼちとやりたいんですが、なかなか時間が取れなくて……。暮れには梨もありますし。秋月や洋梨もやってます。
──それはどこで買えますか?
ミツバチもいます。蜂蜜を採ってます。寝る暇がないですよ。(笑)
完熟はブラックのつややかな色が目印です
今回は昨年の12月「商人杯」でスタジオハンズの田中たい子さんと共に最優秀賞を獲得した「ヒロの果樹園」の田村さんの登場です。
とはいえ取材させていただいた季節は7月、高知は夏に向かって暑さをつのらせていく季節でした。
たくさんのつやつやブラックベリーが実った畑へ案内していただき、ブラックベリーほおばらせていただきながらの楽しいインタビューとなりました。
果物を育てるのが大好きな田村さん。実際、取材時にいただいたブラックベリーも「美味しいと思うけど・・・」とテレながら渡してくれた西瓜もカボチャも絶品でした!果物の本来の味を引き出す「緑の手」をお持ちのようです。
たい子さんと一緒にぜひ佐川町をブラックベリーの町にしていただきたいと思います。
「高知あきんどなび」 片岡
ヒロの果樹園
090-5145-3788
■所在地:〒789-1202 高知県高岡郡佐川町乙2648-3